はじめに Introduction

厚生労働省では患者数が5万人に満たない疾患を稀少疾患として分類しています。
稀少疾患はいずれも治療の必要性が高い疾病ですが、治療を必要とする患者さんの絶対数が少ないため、
早期診断の確立、治療薬、医療機器の研究・開発が進まない傾向にあります。

本プロジェクトにおいては、学部を超えた研究体制を構築し、他大学医学部・病院と協力し、
製薬会社等と連携することで、稀少疾患の発症メカニズムを明らかにし、
診断法・治療法の開発や治療薬の創製に結びつく開発をめざします。

研究テーマ Researchsubject

稀少疾患・難治疾患の原因究明と
治療法の開発に向けた基盤研究

稀少疾患および難治疾患の中でも、
原因遺伝子あるいは原因タンパク質が同定された
以下の4つの疾患を研究対象としています。

ファンコニ症候群におけるトランスポーターの機能不全の原因解明

ファンコニ症候群は、近位尿細管における膜輸送全般が障害を受けることでブドウ糖、アミノ酸やリンなどの再吸収全般が障害されておこる発育不全や骨軟化症などを特徴とします。
本研究では、ファンコニ症候群の発症機構を解明し、予防・治療法について検討していきます。

ファンコニ症候群詳細 詳細を見る

レット症候群における原因遺伝子の機能解明

レット症候群は、神経系を主体とした特異な発達障害で、精神遅滞、てんかん、自閉症、常同運動等 (手もみ運動等) の症状を有し、頻度としては女児の10,000人~15,000人に1人の割合で発症、日本では推定5,000人の患者さんが存在すると報告されている稀少疾患です。
本研究では、レット症候群の発症メカニズムを明らかにすることで、治療法の候補の提案を行いたいと考えています。

レット症候群詳細 詳細を見る

プラダー・ウィリー症候群の原因タンパク質の機能解明

プラダー・ウィリー症候群は、15番染体の同症候群責任領域の欠損によって発症する神経発達障害疾患です。臨床症状としては、低身長、肥満、性腺機能障害、呼吸異常、末梢感覚障害、精神発達遅延など様々です。
本研究では、プラウダーウィリー症候群の肥満の症状に焦点をあてて、そのメカニズムを明らかにすることで治療法の提案を行いたいと考えています。

プラダー・ウィリー症候群詳細 詳細を見る

核膜病の発症機構の解明と治療法の開発

本研究では、プロテオミクス、細胞生物学、in silicoタンパク質構造解析および医薬分子設計の最先端の研究手法に基づいて、2つの核膜病を標的とし、発症機構を領域横断的に解析することで、新たな治療法を開発することを目的としています。

核膜病詳細 詳細を見る

お知らせ Information

プロジェクトメンバー Projectmember

ファンコニ症候群におけるトランスポーターの機能不全の原因解明

浅野 真司

薬学部・薬学科・教授浅野 真司

Shinji Asano

藤田 典久

薬学部・薬学科・名誉教授藤田 典久

Norihisa Fujita

川口 高徳

薬学部・薬学科・助教川口 高徳

Kotoku Kawaguchi

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レット症候群における原因遺伝子の機能解明

稲津 哲也

薬学部・薬学科・教授稲津 哲也

Tetsuya Inazu

伊藤 將弘

生命科学部・生命情報学科・教授伊藤 將弘

Masahiro Ito

河野 貴子

薬学部・薬学科・准教授河野 貴子

Takako Kawano

久保田 幸彦

生命科学部・生命情報学科・助教久保田 幸彦

Yukihiko Kubota

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プラダー・ウィリー症候群の原因タンパク質の機能解明

谷浦秀夫

薬学部・薬学科・教授谷浦秀夫

Hideo Taniura

田中秀和

生命科学部・生命医科学科・教授田中秀和

Hidekazu Tanaka

鈴木 健二

薬学部・創薬科学科・教授鈴木 健二

Kenji Suzuki

正木 聡

薬学部・薬学科・助教正木 聡

So Masaki

添田修平

薬学部・助教添田修平

Shuhei Soeda

中谷仁

生命科学部・講師中谷仁

Jin Nakatani

澤野俊憲

生命科学部・生命医科学科・助教澤野俊憲

Toshinori Sawano

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核膜病の発症機構の解明と治療法の開発

早野 俊哉

生命科学部・生命医科学科・教授早野 俊哉

Toshiya Hayano

菊地 武司

生命科学部・特任教授菊地 武司

Takeshi Kikuchi

萬年 太郎

生命科学部・生命医科学科・助教萬年 太郎

Taro Mannen

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